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ベルリン・フィル八重奏団のコンサート [音楽(クラシック)]

元旦にジルベスターコンサートのテレビ中継で感動したラデク・バボラク(Radek Baborak)のホルンを、今日は生で聴いてきました。やっぱり天才ですね、この人は。

といっても、私がヨーロッパにいるわけではなく、バボラクの方がベルリン・フィル八重奏団のメンバーとして来日したのです。今回は東京公演以外ははっきり言って田舎(笑)の各地を回るジャパンアーツが企画したツアー(リンク先「ベルリン・フィル八重奏団」の詳細からツアー日程が分かります)の2日目で、会場は愛知県豊橋市にあるライフポートとよはしコンサートホールでした。皆さんジルヴェスターコンサート終了後に日本に来て、過密スケジュールでの演奏会お疲れ様です~。

<プログラム>
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136
シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調 D.667「ます」
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20

<ベルリン・フィル八重奏団来日メンバー>
第1ヴァイオリン:ローレンツ・ナストゥリカ(Lorenz Nasturica)
第2ヴァイオリン:ペーター・ブレム(Peter Brem)
ヴィオラ:ヴィルフリード・シュトレーレ(Wilfried Strehle)
チェロ:クリストフ・イゲルブリンク(Christoph Igelbrink)
コントラバス:エスコ・ライネ(Esko Laine)
クラリネット:ヴェンツェル・フックス(Wenzel Fuchs)
ホルン:ラデク・バボラク(Radek Baborak)
ファゴット:ヘニング・トローク(Henning Trog)※ダニエーレ・ダミアーノ(Daniele Damiano)の代役

元ミュンヘン・フィル首席の第1ヴァイオリン以外は現役のベルリン・フィル構成メンバーでしたが、室内楽のメジャー曲を並べた前半よりも休憩後のベートーヴェンの方が何倍も楽しめました。そのいちばんの理由は、前半はとにかく第1ヴァイオリンのナストゥリカの調子があまり良くなかったのです(^_^;)特に最初のディヴェルティメントは、キメの高音がキイキイかすれてしまってこっちがハラハラしてしまうほど。楽章間に松脂を拭ったりしてましたけど、予測できない変な天気(気温は5度程度、風が強くて大雨のち晴れ時々小雨)が影響していたのでしょうか?有名曲であるからこそミスもすぐに分かってしまうし、アンサンブルも今にも分解しそうに感じてしまいました。こんな出来なら別プログラムのモーツァルトのホルン五重奏曲をやって欲しかった!っていうか元からそっちのプログラムが聞きたかったよ!!(T_T)

上原彩子がゲストでピアノパートを弾いた2曲目の「ます」は、音楽の授業での室内楽の代名詞ですが、全曲を生で聴くのは初めてでした。感想は、やっぱり歌曲としても有名なメロディの変奏部(第4楽章)は耳に心地よいけれど他は印象が薄いなぁ、です。上原のピアノは元気が良くて綺麗な音ですが、個人的にはもう少し1音1音粒だっている弾き方が好きです。ツアー後半に東京に行く頃にはもっと良くなっているかもしれませんね。珍しくアンコールを求める拍手が多くて、結局「ます」の第4楽章を途中から弾いてくれました。本演奏よりも出来が良かったのはご愛嬌?(^_^;)

休憩後は大好きなベートーヴェン、でも存在すら知らなかった七重奏曲(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ホルン、ファゴット)。これはもやもやが残った前半2曲とはうって変わって素晴らしい演奏でした!これだけでチケット代を払う価値が有ります。前半あれだけ苦労していたナストゥリカもしっかり調整してきてロマンティックなソロをしっかり聞かせてくれましたし、バボラクの変幻自在なホルンにフックスの優美なクラリネットが狭いホールを満たして、至福の時を過ごしました(別にトロークの演奏に不満はありませんが、これでダミアーノのファゴットが聴けたら最高でしたね~)。柿沼唯によるプログラムの解説には、同時に初演した2曲のうち交響曲第1番よりも「娯楽音楽」の七重奏曲の方が大人気だったのでベートーヴェンは嫌気がさした、と書いてありますが…私もこの2つなら七重奏曲の方が好きだなぁ(^^)とにかく、これは絶対にCD買います!(笑)

ベートーヴェンの好演の余韻に拍手の止まない客席に、「アンコールハ、ミナサン、ヨクゴゾンジノ、キョク、デス」とかなり上手いナストゥリカの日本語で始まったアンコール曲は…なんと「美しき青きドナウ」!(爆笑)

ホルンが入ると巻き起こった拍手をすかさず遮って「ミナサン、アケマシテ、オメデ…(←拍手でかき消されちゃいました)」って、それはウィーン・フィルじゃないのかい!?と心の中でツッコミを入れつつも、八重奏の「美しき青きドナウ」を存分に楽しみました。何よりも弾いている本人達が本当に楽しそうで、特にナストゥリカは今にもワルツを踊りそうなくらい体を動かしていました。…こんな選曲するなんて、実はベルリン・フィルのメンバーも新年コンサートやりたいのかな?(笑)

日本の田舎にいながらにして、いつもは映像やCDで聞いているベルリン・フィルのメンバーの、特に大好きな管楽器の生の音が楽しめて幸せな時間でした。バボラクは本当に首が太いな~とか、あ!このいぶし銀の仕事人風のヴィオリストは見たことあるぞ!(実際この人がアンサンブルの「要」ですね)とか、音以外のところも色々と楽しませていただきました(^^)


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コメント 15

バボラクいいですね。うらやましい。
上原彩子は、11月にルイージとのモーツァルトのコンチェルトを聴きましたが、さっぱりでした…
by (2007-01-08 23:24) 

Sardanapalus

gonさん>
まだ14日までチャンスはありますよ!東京オペラシティ、ミューザ川崎、和光市の公演辺りどうですか?室内楽なのでどこの会場もチケット余ってるでしょうし(笑)値段もまずまずですから、お暇があったらぜひ!

>上原彩子
個人的にはもっと近代~現代の作曲家で協奏曲かピアノ・ソナタが聞いてみたいです。それこそチャイコフスキーなんか。
by Sardanapalus (2007-01-09 00:46) 

itoko

前半でどうなることやら・・・とお思いでしたでしょうに、
後半は存分にご堪能できて良かったですね。
急激な気温変化は、繊細な楽器に影響を与えちゃうんでしょうねえ。
なるべく舞台前に気づいて欲しいけど、そうもいかない理由があるんでしょうね。
やはり、生演奏は最高ですよね。
楽しめて良かったですね。
by itoko (2007-01-09 14:28) 

YUKI

シューベルトの「ます」は歌ったことは無いのですが結構好きな曲です!
この曲は今の所は歌曲としてだけ鑑賞しましたが楽器の五重奏曲はまだ聴いてないですねぇ!(^^;)
しかし興味深いです。(^_^)
by YUKI (2007-01-09 22:40) 

Sardanapalus

itokoさん>
プロなんだからしっかりしてよ!と言いたくなりますけど、使っている楽器も古いものでしょうし、後半はきっちり決めてくれたので良しとします。

>やはり、生演奏は最高
何よりもこの一言に尽きますね。ロンドンにいた頃はほぼ毎日Busker(ストリート・ミュージシャン)のカルテット演奏を聞いていたので、久しぶりの弦楽器の音がとても心地よかったです。

YUKIさん>
>五重奏曲
「ます」と関係あるのは第4楽章だけですが、この変奏部は本当に素敵です。お時間が無かったらぜひこの楽章だけでも聞いてみてください。
by Sardanapalus (2007-01-09 23:25) 

Ausdrucksvoll

ホルンのバボちゃんをお聴きになったようで。彼はベルリン・フィルに入団してから相当変わりましたね。私は彼の音を始めて聴いた時に一体どこから音を出してるんだろうかと思ったくらい衝撃的でした。最近聴く機会が無いのですが、また聴いてみたいと思います。
それにしてもこの団体随分メンバーが変わりましたね。リーダーだったコントラバスのツェペリッツさんも変わられたんですね。この団体も新時代に突入、といった感じでしょうか。
by Ausdrucksvoll (2007-01-11 06:57) 

Sardanapalus

Ausdrucksvollさん>
ホルン吹きの方からのコメント嬉しいです!いや~バボちゃん(我が家でもこう呼んでます^^)は凄かったです。本当に、どうやったらホルンからああいう音が出てくるんでしょうね?私が意識したのはごく最近(2006年のベルリン・フィル、ヨーロッパコンサート)からですが、その衝撃を記事にしていますのでお暇があったらぜひ読んでみてください。

http://blog.so-net.ne.jp/sardanapalus/2006-09-20

>それにしてもこの団体随分メンバーが変わりましたね
そうみたいです。ベルリン・フィルのメンバーなら誰でも参加資格がありそうですね。ジルベスターの直後に来日したいかどうか、も今回のメンバー編成に影響を与えたような気もしますが…(^_^;)
by Sardanapalus (2007-01-11 19:51) 

おおはし

はじめまして。私も、このコンサートに行きました。(1/13川崎)ほんとに楽しいコンサートでしたね!
by おおはし (2007-01-14 11:49) 

Sardanapalus

おおはしさん>
はじめまして!コメントありがとうございます。演奏者が楽しんでいるのが分かるコンサートは聞いている側も楽しくなりますよね☆
by Sardanapalus (2007-01-14 16:25) 

makiko

ワタシは、和光と東京オペラシティを聴きにゆきました。
室内楽ってこんなに楽しくて、コミュニケーション取り合って、客席をドキドキさせるものだったんだ、って思いました。
ラディックさんのバッハ無伴奏チェロ組曲ホルン版CDを、東京オペラシティ公演のとき買いました。素晴らしいです!
シュトレーレさんのビオラ、すごいですね。惹きこまれてしまいました。
by makiko (2007-02-10 01:38) 

Sardanapalus

makikoさん>
はじめまして!楽しいコンサートでしたよね(^^)この八重奏団はシュトレーレのヴィオラが中心になっている印象を強く受けました。

>バッハ無伴奏チェロ組曲ホルン版CD
私も持っていますが、本当に素晴らしいCDですよね。よく聞いています♪
by Sardanapalus (2007-02-10 12:00) 

NO NAME

はじめまして。
ローレンツ・ナストゥリカさん って、「元」ミュンヘン・フィルの首席なのですか?
今日、そのオケを聴きにいきましたが、コンマスのお隣にいたような。。。
ちなみにミュンヘン・フィルのHPでもお名前ありますが。間違えですよね?(http://www.mphil.de/mphil/de/index.php?Set_ID=70&P_ID=356
by NO NAME (2007-11-03 21:54) 

Sardanapalus

NO NAMEさん>
はじめまして。コメントありがとうございます。

>ローレンツ・ナストゥリカ
紹介してくださったミュンヘン・フィルのページを覗かせていただきました。プロフィールの最後に、「現在はフィンランド国立歌劇場の首席、1992年までミュンヘン・フィルで同職」とあるようです。おそらく、今でもいくつかの公演で助っ人として参加しているのではないでしょうか?今年は12月の公演にも何度か参加されるようですね。
by Sardanapalus (2007-11-04 01:02) 

makiko

今年も聞いてきました。2年ぶりの来日ですね。
今日は、紀尾井ホールでのバボラークさんを中心にしたプログラムでした。
モーツアルトの「音楽の冗談」なんて、このメンバーにピッタリ。
ナストゥリカさんのバイオリンも音がキラキラしてました。
楽しい演奏会でした(^^)
by makiko (2008-09-22 01:36) 

Sardanapalus

makikoさん>
せっかくコメントをいただいたのに返事が遅くなってしまいすみません。ちょっとロンドンまで行っていたのです(^_^;)

今年も来日しているのですね。今回は近くに来ないので、見過ごしていました。
>モーツアルトの「音楽の冗談」
おおーそれは楽しそうです!実はこの曲は結構好きなので、生で聴いてみたいんですよね~。終演後楽しさが残る演奏会が一番ですよね♪
by Sardanapalus (2008-09-27 22:26) 

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