So-net無料ブログ作成

ルネ・フレミングのリサイタル [音楽(クラシック)]

今日はロンドンの椿姫さんに誘われて、バービカン(The Barbican)で行われたルネ・フレミング(Renee Fleming)リサイタルへ行ってきました。ヴィヴィアン・ウェストウッドによるデザインの素敵なドレスを着てゴージャスに登場の彼女、映像で見たときより痩せてるなあ~と思ったら、椿姫さん曰く「10キロは落としたわね」だそうです。やっぱり(^_^;)ヘアメイクも、豪華なイヤリングも、ヒトデのブローチのついたラメ入りドレスも良くお似合いでした。2列目だったのでドレスやイヤリングの細かいところまでじっくり見れて、2倍得した気分です。

プログラムは17世紀のイギリス人作曲家ヘンリー・パーセル(Henry Purcell)、19~20世紀初頭のドイツ人作曲家アルバン・ベルク(Alban Berg)ロベルト・シューマン(Robert Schumann)の「王道」的な作曲家から、アンドレ・プレヴィン(Andre Previn)の委託曲、はたまた名前も聞いたことの無いアメリカ人作曲家ジョージ・クラム(George Crumb)まで、時代も曲調もバラバラでした。このリサイタルは13日のBBC Radio3のSunday Galaで放送されますので、興味のある方は聞いてみてください。

特にクラムの作品は、「亡霊(Apparition)」というタイトルのソプラノと「アンプリファイド・ピアノ(Amplified Piano)」のための歌曲という珍しいもので、「アンプリファイド・ピアノ」の演奏を初めて聞きました。どうなってるのかよく分かりませんが、とにかくエレキギターなどのように、アンプに繋いで演奏するピアノを使っての演奏でした。鍵盤を弾くだけでなく、弦を直にはじいたり、ハープのようにじゃら~ん、とやったり、打楽器のようにふちを叩いて音を出したり、それこそピアノという楽器を目いっぱい使った演奏で、フレミングの歌よりも、伴奏者のハルトムート・ヘル(Hartmut Hoell)の頑張りに目が行ってしまいました。だって、本当に楽譜に書いてあるのか?っていうくらい変拍子な伴奏だったんです~。特に最初のパーセルの曲たちは思いっきり17世紀風のコロラトゥーラもバンバン入ったバロック的な曲だったので落差が凄くて(笑)フレミングは「私の中では共通項があるんですよ」と言ってましたけど、私にはどちらも英語の曲という以外の共通点があまり感じられませんでした(^_^;)

プレヴィンのフレミング委託曲は、デンマーク人作家カレン・ブリクセン(Karen Blixen)による「ハンブルクへ向かうキリン達(The GIraffes Go to Hamburg)」にピアノとアルト・フルートの伴奏がつけられています。タイトルの通りハンブルクへと船で送られる2頭のキリンの現在の搬送される姿、これから受けるだろう待遇についてのちょっとした物語なのですが、最後は「どうせなら2頭とも旅の途中で死んでしまえば異郷で故郷に思いをはせなくてもいいだろうに」と言い放ってしまう内容で、シュールというか、なんだか落ち着かない終わり方でした。

ベルクは、初めて聞きましたけどいかにも19世紀後半~20世紀前半のドイツっぽい曲たちですね。今回は「アルテンベルク歌曲集(Altenberglieder)作品4」の5曲だったのですが、ちょっと珍しいハプニングが。何と3曲目が終わった後にヘルが勢い余って一気に2ページ譜めくりしてしまい、5曲目の伴奏を始めてしまったのです。ヘルに「次はNichts ist Gekommen(4曲目)よ!」とフレミングがささやいて、「おっと!」と急いで譜面をめくりなおして演奏再開、フレミングもヘルも何も無かったかのように5曲目まで演奏し終わりました。歌手が歌詞を間違えたとか忘れたというのは良く聞きますが、伴奏者が曲を飛ばしたというのは始めて。次のシューマンの歌曲に移る前にフレミングから「普段は舞台上で声を交わしたりしませんけど、ハルトムートが2ページ一気にめくってしまったのです」と説明がありました。

今回のプログラムで一番心地よく聞いていられたのは、やっぱり最後に演奏されたシューマンの歌曲たち。ロマンティックな曲調がフレミングの暖かい声にぴったりだし、伴奏のヘルもシューマンの伴奏が特に得意のようで、7曲ともどっぷりと曲に浸れました。有名曲「静かな涙(Stille Traenen)」が生で聞けたのが特に嬉しかったですね~。プログラムの最後にこの曲を持ってきて、しっかりと歌いきってくれました。

アンコールもたっぷり3曲。ベルクの歌曲、プレヴィンの「欲望という名の列車」から'I want Magic'、最後の曲のタイトルが聞き取れなかったのですが、こちらもドイツ語オペラからのアリアでした。休憩も入れると約2時間半、たっぷりとフレミングの声を聞かせてもらって幸せなひと時を過ごせましたね。今回のプログラムはほぼ初めて披露する曲たちばかりで緊張していたと言ってましたが、そんなことは微塵も感じさせないスター性はさすがです。

客席にもロンドン在住のピアニスト内田光子さんと、今月後半からコヴェント・ガーデンで「仮面舞踏会」のレナートをやるディーマことディミトリ・ホロストフスキーの姿もありました。ディーマは今くらいの長さの髪が良いですね。もっと長い髪の写真しか見たことが無かったので最初は誰か分かりませんでした。客席では黒ぶちの老眼鏡かけてたし(笑)奥様はお綺麗な方ですね~。(休憩時間にはロビーのバーの前で皆さんで固まって話していました。)

女性歌手のリサイタルは初めて行ったのですが、ドレスも華やかで楽しかったです♪ロンドンの椿姫さん、誘ってくださってありがとうございました!


nice!(0)  コメント(7)  トラックバック(1) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 7

ロンドンの椿姫

はーい、とっても素敵でしたね~。

>女性歌手のリサイタルは初めて行ったのですが、
おお、いきなりすごいやつ見てしまいましたね。私は結構たくさん行ってますけど、これはone of the bestでしたから、これを基準にしないようにね。

お勧め女性歌手リサイタルといえば、12月7日にバービカンでチェチリア・バルトリが出ます。とっくに切符は売り切れてますけど、これは是非もの。お譲りする切符がなくて申し訳ないですが、トライして下さい。
http://peraperaopera.ameblo.jp/
by ロンドンの椿姫 (2005-11-04 19:47) 

dognorah

私も行きたかったのですが、その日はすでにオペラを予約していたのでダメでした。
内田光子さんはよくコンサートにいらっしゃいますよね。私も今まで何度もお見かけしました。前にハイティンク指揮のLSOのコンサートいらしたときは、舞台を去るハイティンク氏が彼女に会釈していましたよ。
ホロストフスキーはよく識別できましたね。私は自信がないなぁ。
by dognorah (2005-11-05 09:36) 

Sardanapalus

ロンドンの椿姫さん>
>one of the bestでした
ロンドンの椿姫さんがそういうなら、本当に良かったんですね。こういうリサイタルに行けて、本当に幸せ者です。

>チェチリア・バルトリ
もちろん、行けそうなら当日のリターンを狙います!

dognorahさん>
>内田光子さんはよくコンサートにいらっしゃいますよね
だそうですね、私はコンサートになかなかいけないので分からないのですが、椿姫さんに教えてもらいました。

>ホロストフスキーはよく識別できましたね
2人で、「あれそうだよね?」って何度も確認しちゃいました(笑)隣に奥様がいらっしゃったので、「絶対そうだ!」って思って、後でバーでニアミスした時に横顔で確認しました。鼻がディーマだった(笑)
by Sardanapalus (2005-11-05 10:28) 

娑羅

客席にDimaがいた・・それだけで、私はコンサートどころではなくなります(^^;)←Dima大ファンなもので。
やっぱりロンドンはいいですね。あ~、羨ましい。
フレミングとは共演も多いし、来年もMET日本公演「椿姫」で共演予定。
仲もいいんでしょうね。

>ホロストフスキーはよく識別できましたね

え~!私はすぐにわかりますよ~(^_^)v
あんなわかりやすい人、いないと思うんですけど(笑)
それはファンだから?
私なんか、タクシーの中から、横浜の街を歩いてるDimaを見つけたことあるんですよ。
(2年前の、キーロフ・オペラ横浜公演の時です)
あ~、でも、ロンドンのように、周りが西洋人ばっかりだったらわかりにくいのかな?
by 娑羅 (2005-11-05 13:39) 

Sardanapalus

沙羅さん>
>客席にDima
>仲もいいんでしょうね
フレミングは、話し方からしても好印象な人だったので交友関係も広そうですね。共演回数が多いディーマは当然お友達でしょう。そうか、来年のMET来日の「椿姫」でも共演なんだ~。

>タクシーの中から、横浜の街を歩いてるDima
それは凄い!う~ん、そうですね、日本だと分かりやすいと思いますけど、こっちだと体型とか髪の特徴があまり目立たないので、(しかもツンツンの髪に眼鏡かけてたし^_^;)、ぱっと見では分かりませんでした~。次からは多分すぐ分かります!(笑)
by Sardanapalus (2005-11-05 21:14) 

ロンドンの椿姫

このコンサートの記事、私もやっと書けたのでTBさせて頂きますね。
ルネのドレスのこととか、いつものようにミーハーで浅はかな内容ですけど。
http://ameblo.jp/peraperaopera/
by ロンドンの椿姫 (2005-11-08 06:43) 

Sardanapalus

TBありがとうございます♪

>ミーハー
何の何の、ミーハー万歳ですよ!(^_^)気にしたらだちゃかんがね!
by Sardanapalus (2005-11-08 07:43) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。