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PROMS2005: Prom5「ロンドン交響曲」 [音楽(クラシック)]

今週火曜日の夜は、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール(Royal Albert Hall)で只今開催中のクラシックコンサートフェスティバル、プロムス(PROMS)の第5日目のコンサートへ立ち見の当日券で行って来ました。以前の記事でも書いたように、この当日券、何とたったの4ポンド(800円)。会場がとっても広いので、1階の平土間(Arena)と最上階の回廊(Gallery)を合わせて毎日1400枚も出ます。ラストナイトなどで一番盛り上がっている1階席の観客は、皆この当日券組ですね。でも、私が並ぶのはいつも最上階の回廊の列。理由は、そっちの方が音が格段に良いし、オーケストラ全体が見渡せるし、照明も綺麗だし、手すりにもたれたり座ったり出来るからです。音が頭上を飛んでいき、混んでくると座れもしない1階と比べると、人も少ないしリラックスして楽しめるので、どう同じ値段を払うなら断然こちらがお勧めです。去年「1400枚もあるなら余裕だろう」と甘く見てベートーヴェンの「交響曲第9番」を聞き逃したので、今回は早めに行ったらなんと列の先頭でした(笑)ということで、4ポンドと引き換えにもらえるチケットも「No.1」で良い気持ち♪

今回のプログラムはイギリスの代表的な指揮者の一人、リチャード・ヒコックス(Richard Hickox)によるイギリスの作曲家特集。まずオープニングは現役作曲家のマイケル・バークリー(Michael Berkeley)による新曲「オーケストラのための協奏曲(Concerto for Orchestra)」。初めて聞く作曲家でしたが、トランペットのソロがあったり、ホールのオルガンを使ったりして、なかなか面白い曲でした。CDが出ても買うことは無いですけど、聞いていて苦痛に感じるようなことはありません。第1楽章は色々な点でマゼールの「1984」の序曲を彷彿とさせられるガチャガチャした感じでしたが、第2楽章は去年のインドネシア沖の津波の犠牲者の方々にささげているそうで、一転厳かな雰囲気で、もっとこういった旋律を聞きたいな~と思わせました。

次は、ブリテン(Britten)による「4つのフランス歌曲(Quarte chansons francaises)」、ソプラノは若いスーザン・グリットン(Susan Gritton)でした。14歳の時の作品だそうですが、まあ可も無く不可も無くという感じでしょうか。会場のサイズからしてもこういった小品を聴くのに適した場所ではないので、あまり印象に残りませんでした。マーラーやドビュッシーの影響が感じられるオーケストレーションだったなぁ~とか、そんな感じ(苦笑)

そして、最後が今夜のメイン、レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ(Ralph Vaughan Williams)「ロンドン交響曲(A London Symphony)」、今回はオリジナルバージョンでの演奏でした。その後本人によって改編されて20分も短くなったそうですが、私は殆ど聞いたことが無いので違いは分かりませんでした。第1楽章は地下鉄と思われる音が出てきたりして、「お~確かにロンドンだ~(^o^)」と嬉しくなったり、テロの後なので色々と考えさせられたりしました。ヴォーン=ウィリアムズは小品や歌曲の旋律の美しさが好きなのですが、こういった大編成のオーケストラによる演奏だと、彼らしい旋律を聞ける上に迫力のある音楽が聴けて面白かったです。

                            左からヒコックス、司会のトミー・ピアソン
                                 (Tommy Pearson)、バークリー

コンサートの前にはプレ・プロム・トーク(Pre Prom Talk)という無料イベントがあり、指揮のヒコックスと作曲家のバークリーがプログラム全体について短いけれど面白い話をしてくれました。バークリーの新曲に関しては、BBCの委託で作曲されたこと、BBCのオケのトランペットは上手いので(笑)彼にソロを吹かせようと思ったこと、ロイヤル・アルバート・ホールにはオルガンがあるのでオルガンも入れてみたこと、そして第2楽章は津波の被害者にささげていることなどを冗談を交えて語ってくれて楽しかったです。他にも、ヴォーン=ウィリアムズが初演後に曲を20分もカットした理由は「典型的な20世紀音楽のように冗長にしたくなかったから」など、興味深いエピソードが満載でとっても得した気分になりました!こういうイベントがあるのがプロムスの一番の魅力ですね。

 Radio3中継車
さて、今年のプロムス、既に第1週目も終盤ですが、BBC Radio3のストリーミングで放送後1週間は自由に聞くことが出来るのをご存知ですか?左の写真からリンクしているので、「聞き逃した!」「聞きたいけど真夜中の放送だから…」という方はどうぞ試しに覗いてみてください。Listen Again on Radio3をクリックすると立ち上がるプレイヤーのメニューに聞くことの可能なコンサートが並んでいます。ドミンゴ、マイヤー、ターフェルの豪華キャストによる「ワルキューレ」(Prom4)もありますので、生放送の録音に失敗した方などは要チェックです!


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コメント 13

華子ですぅ

プロムスは今回は残念だけど、行けませんでした。今度是非また誘ってくださいな。

ミュージックバンド、もとい、バトンの件は申し訳ない...。やってもいいが回す人がおらんのよぉ。でもこれは、どうやって終わりになるものなの?まさか、エンドレスじゃないでしょう?
by 華子ですぅ (2005-07-23 06:03) 

Sardanapalus

8月には一緒に行きましょうね~。日にちが近くなったらまた連絡します。
バトンはまあ何とかなるまで置いておきますから気にしないで♪
>どうやって終わりになるものなの?まさか、エンドレスじゃないでしょう?
どうでしょう?元々は5人に渡さなきゃいけないらしいし、今の私の持ってるバトンのように渡す人が見つからなくなって自然終了になる以外は繋がっていく計算になるけど…。
by Sardanapalus (2005-07-23 06:27) 

dognorah

もう行ったんですね。私はまだ立ち見というのは行ったことがないのですよ。
Susan Grittonはいかがでした?先日のロイヤルオペラでモーツアルトの「ミトリダーテ」にギリシャ王の娘役で出ていた人で、そのときはなかなか良かったです。
私の今年のPROMS初日は8月17日です。
by dognorah (2005-07-23 18:35) 

Sardanapalus

立ち見は結構癖になりますよ~。
>「ミトリダーテ」にギリシャ王の娘役
ということは若手注目歌手なんですね。やわらかいソプラノで曲の雰囲気にも合っていてよかったと思いますが、マイクを使っているので本当の声は良く分かりませんでした(^^;)

>PROMS初日は8月17日
シェーファーの「ルル」とマーラー第4番ですね。私はロンドンの友達からお誘いがあったので、またすぐ27日のサカリ・オラモ(Sakari Oramo)指揮の「展覧会の絵」等盛りだくさんのプログラムに行く予定です。
by Sardanapalus (2005-07-23 19:04) 

dognorah

マイクというのはBBCの放送用だと理解していますが、本当に会場にスピーカーがあるのですか?
by dognorah (2005-07-23 20:08) 

Sardanapalus

遠いのでよく分かりませんでしたが、スピーカーのようなものはステージの上につるしてありましたので、やっぱり会場でもマイク使ってるのかな~と。もしマイクを使っていないとしても、ロイヤル・アルバート・ホールで歌曲を聴くのは音響から考えてあまり楽しい体験ではないですね(^^;)
by Sardanapalus (2005-07-23 20:20) 

keyaki

1981年のプロムスの一部が見られますのでTBします。
24年前です、生まれてなかった? 赤ちゃんだったかな?

立ち見の人達が、ソリスト達から手が届きそうなところにいて、じーっと見てる訳ですから、なんか歌いにくくないですかね。
カーテンコールじゃない、なんていうのかな、終わってから何度も呼び戻されて大騒ぎでした。ジュリーニって、人気だったんですね。
by keyaki (2005-07-23 20:49) 

Sardanapalus

面白い映像のTBありがとうございます。1981年…赤ちゃんでした(笑)歌手達や観客の服のデザインにも時代が感じられますね。ライモンディだけにょきっと大きいのが可笑しいです(^_^)後、ソリストが皆自分で譜面持ってるのが新鮮でした。腕が疲れそう(笑)

>立ち見の人達が、ソリスト達から手が届きそうなところにいて、じーっと見てる
1階の利点は、歌手や演奏者をごく間近で見られることですか。ファンには最高でしょうが、演奏してるほうはちょっとやりにくそうです。まあ、それがプロムスなんですけど。確かに1階の観客は気に入ったら大騒ぎです(笑)このプログラムはジュリーニだし、ソリストも素晴らしいので余計に盛り上がったのでしょう。
by Sardanapalus (2005-07-23 21:26) 

>>1981年…赤ちゃんでした(笑)
おや。サルダナパルスさんお若い!お若そうだなとは思ってましたけど、嗜好がオトナでらっしゃるから、私よりはお姉さんだと思ってた~^^;(←お前が幼いのだ)
>>今年のプロムス、既に第1週目も終盤ですが、BBC Radio3のストリーミングで放送後1週間は自由に聞くことが出来るのをご存知ですか?
こ、これは今年からのサービスですか?以前からあったんですか??
by (2005-07-24 21:56) 

Sardanapalus

>私よりはお姉さんだと思ってた~^^;(←お前が幼いのだ)
いえいえ、私のクラシック音楽の趣味と言葉遣いは同世代の友達から年寄り臭いとよく笑われますから。

プロムスのラジオ放送1週間聞き放題、というのは今年からのサービスだと思います。かなりの数のコンサートをテレビ中継したりしてるし、何故か頑張ってます、今年のBBC(笑)
by Sardanapalus (2005-07-24 23:57) 

ひろくんまま

はじめまして。
9歳の息子がクラッシックのファンで今週の土曜日の第9(Promo 49)を聞きたいといっているのですが、当日券の列に並ぶのはどの位前に並ぶと良いでしょうか?
なにせ、Promsは初めてでぜんぜん知識がなかったので。こちらのコメントを色々参考にさせていただきたいと思っています。
当然こんなスレですみません。
by ひろくんまま (2005-08-18 20:15) 

Sardanapalus

ひろくんままさん>
はじめまして、ようこそいらっしゃいました!当日券ですが、アリーナ、ギャラリーとも一度列に並ぶと、そんなに待たずに係りの人が整理券を配ってくれます。「第9」は人気でしょうから、2時か3時に一度ロイヤル・アルバート・ホールへ行って整理券をもらってから用を済ませて(もしくはケンジントンガーデンでピクニックでもして)開演1時間ちょっと前に戻ってくるのが定員漏れしていないか心配しなくていいし、一番かと思います。戻ってきたときに列に隙間が無かったら、整理券の番号を比較して位置を確認してくださいね。

実際の券は1時間前から販売で、当日券用の入り口で4ポンドを払ったらそのまま階段で最上階まで上らなくてはいけないので覚悟しておいてください(笑)あと、荷物チェックがあります。当日券の列は場所や種類によっていくつかあるので、良く分からなかったら赤いジャケットの会場係員に聞いてください。…こんな感じでしょうか?
by Sardanapalus (2005-08-18 20:46) 

ひろくんまま

Sardanapalusさん
早速お返事ありがとうございました。
詳しく教えて頂けたので、明日はプロムスデビューに挑戦したいと思います。
今迄行って見たい、と思いながらもなかなか行けなかったロンドンの夏の風物詩プロムスなので楽しんで来たいと思います。
by ひろくんまま (2005-08-19 18:12) 

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