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J.W.ウォーターハウスの展覧会@Royal Academy of Arts [美術・絵画]

知る人ぞ知る?「遅れてきた」ラファエル前派の画家、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(John William Waterhouse)の展覧会がRoyal Academy of Artsで開催されているという情報を得て、早速足取り軽く見に行ってきました。ほとんどの方には「誰それ?」という画家だと思いますが、アーサー王伝説やニンフなどの想像上の存在を美しく描いた代表作がいくつかありますので、そういった分野が好きな方は彼の作品をご覧になったことがあるかもしれません。



私も彼の存在を知ったのは上の「シャーロットの姫(The Lady of Shalott)」からでした。図説で気になっていたこの絵を初めてTATE Britainで見たときのことは今でもはっきりと覚えています(^^)小舟にかけられた織物の柄にはこの悲運のシャーロットの姫の物語が凝縮されており、アーサー王伝説を元に書かれたアルフレッド・テニソン(Alfred Tennyson)の詩を知っている方ならニヤリとしてしまう絵だったりします。シャーロットの姫の物語については、丁寧にまとめてあるこちらこちらを参考にしてください。

生前は作品が美術館買い上げになったり、ロイヤル・アカデミーの教授をしたり、個展を開催したりしていたウォーターハウスですが、何せ「遅れてきた」ラファエル前派ですから、そのロマンチックすぎる画風が時代遅れとか後進的というような不当な評価を受けてきました。しかも、第1次世界大戦の勃発で回顧展は開かれなかったし、子供もいないし、作品の記録もないし、ということで彼の作品は長い間ほったらかし状態に…。死後初めての今回の展覧会は"The Modern Pre-Raphaelite"と題されているとおり、これまでは省みられることのなかった彼の画家としての作風の変遷をたどる展示になっていました。いわば、遅れすぎた回顧展といったところでしょうか。展示作品はいずれも期待に反しない素晴らしい作品ぞろいでした。
今までほとんど知らなかった初期作品から、一度は見たかった「トリスタンとイゾルデ」まで、どれもこれも絵の中にストーリーのある劇的なものばかりで、じっくりと眺めてしまいました。こういうの好きなんですよね~(^^)特に気に入ったのは「ハイラスとニンフ達(Hylas and the Nymphs)」「オデュッセウスに杯を差し出すキルケ(Circe Offering the Cup to Odysseus)」の2点。





キャリア初期のギリシャ・ローマ神話を題材にした作品から、次第に聖書に登場する人物の物語を題材にした大型の作品へと移行していき、ラファエル前派の影響を受けてからはマーメイド、ニンフなどの架空の生き物やアーサー王伝説に関連する題材とする作品をいくつも描いたウォーターハウス。死後92年たった今、彼の人気は生前の最盛期をしのぐほどになっており、私が行った日も月曜日だというのに大賑わい!世界的に人気のある有名画家ならまだしも、普通の美術館に無料で入れるロンドンとしては異例と言えます。これにははっきり言って驚きました。この展覧会が、今まであまり触れられてこなかった彼の業績について再評価されていくきっかけになればいいな、と思います。



◆参考リンク先◆
Royal Academy of Arts "J.W. Waterhouse: The Modern Pre-Raphaelite" ウェブサイト
Wikipedia: John William Waterhouse ※彼の作品の画像が満載です。
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コメント 6

itoko

素敵な絵画ですね。
ラファエロ前派は、大好きなので嬉しいです♪
ウォーターハウスの作品は、一枚だけ見たことがありますが、とても綺麗でした。
あの美しさが勢ぞろいとあれば・・・うっとりと夢のような世界ですね。
美しいものを皆求めて、見たいのかも知れません。
美への憧れが復活しているのなら喜ばしいことですが、ファンタジー性が受けているのでしょうか?
再評価につながっていくことは、私も期待したいです。
目の保養できて、いいなあ~♪

by itoko (2009-07-15 22:35) 

Sardanapalus

itokoさん>
やっぱりウォーターハウスも好きですか(^^)喜んでいただけて、記事を書いた方も嬉しいです。

>美への憧れが復活しているのなら喜ばしいことですが、ファンタジー性が受けているのでしょうか?
彼の人気は、その絵の美しさだけでなく、題材にもあるように思います。彼の絵は見るだけでその絵の物語世界に入り込めるので、演劇を鑑賞するように見ている人が多いんじゃないでしょうか?もともとイギリス人はこういうタッチの絵画が好きですけどね(^^)
by Sardanapalus (2009-07-16 09:14) 

babyfairy

ウォーターハウスは、私の大好きな画家なんです。アーサー王伝説に興味があったので、アーサー王と円卓の騎士関連の絵を描いていると言う事で・・・。だから、同じ時代実は、印象派よりもむしろ、ラファエロ前派の方が好きだったりします。

ロンドンに行ったのに観てくれば良かった><;;
by babyfairy (2009-07-16 10:36) 

Sardanapalus

babyfairyさん>
あらら、それならウォーターハウスの展覧会をやってますよ、とお伝えすればよかったですね~。この展示は9月13日までやっています。

>同じ時代実は、印象派よりもむしろ、ラファエロ前派の方が好き
私もです~。印象派にも好きな画家はいますが、全体としてラファエル前派の絵の方が時間を忘れさせてくれます。
by Sardanapalus (2009-07-17 20:17) 

あいさん

はじめまして。

わたしもウォーターハウス大好きです。両親を説得して夏休みにロンドンにいったのですが(ウォーターハウスが目的で・・・)、お目当てのテートにいったら、ウォーターハウスの絵が一点もない!!!
かなり焦って学芸員のところにダッシュしたところ、「アカデミーで特別展をやっている」とのこと。

そのままアカデミーに直行したのですが、まるで夢のようでした。

これって、一生に一度のチャンスですよね??ウォーターハウスって個人所蔵作品が多いので、なかなか一堂に集められなそう・・・

ちなみに私はHylas and the Nymphsとmy sweet roseがお気に入りです。

by あいさん (2009-08-27 18:28) 

Sardanapalus

あいさんさん>
コメントありがとうございます!ウォーターハウスがお好きとは、とても嬉しいです♪TATE Britainではびっくりされたことでしょうね。無事にこの素晴らしい展覧会をご覧になれて良かったです。本当に素敵な展覧会でした。仰るとおり個人所蔵が多いので、一生に一度の機会だと思います。いいタイミングでしたね!
by Sardanapalus (2009-08-28 08:21) 

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